総重量7,692t。高さ23m。利島の基盤を支える巨大ケーソンの製作現場

伊豆諸島の利島に据え付けるケーソンを製作しています。 伊豆諸島向けのケーソンは、東京都の発注で毎年製作されていますが、日本海工が請け負うのは全体の一部。 過去には、伊豆七島のうち大島、利島、神津島、八丈島、三宅島の防波堤や岸壁となるケーソン製作に携わってきました。 今回のケーソンは今まで日本海工では手がけたことのない大きさ(7,692t)で、 8階建てのビルと同じぐらいの高さ(H23m)があります。 一日の施工管理の仕事としては、「作業内容・進捗の把握」と「安全確認」がメインになります。 実際に仕事をするのは下請け業者の方々になるので、常に全体がどのように動いているのか把握しておかなければなりません。 その現場に携わる3人の先輩をご紹介します。

あの時はただ、「海に関わる建築の仕事がしたい」という漠然とした思いでした。

日本海工に入社した理由を聞かせてください

ちょうど就職活動をするとき、不景気で就職難だった時代でした。もともと「理系の中で難しくなさそうなところ!」と安易な気持ちで建築土木科を専攻していたので、就職もまわりのみんなと同じように建設会社に行くつもりだしそうなると思っていました。でも、どこかで「海に関わる仕事がしたいな」と思っていたんです。そこで日本海工に出会いました。

入社後、どんな壁がありましたか?

ちょうど阪神大震災の直後に入社しましたが、2年目のときに担当した 神戸ポートアイランドの仕事がとにかくきつかったのを覚えています。工期の関係で昼夜問わず仕事をしました。2年目だったので今よりもずっとわからないことも多いし寝不足だし、体力的にもきつくなってくるしで。。。でもそこで「どんな仕事でもきちんとやっていれば必ず成果が上がる(完成させることができる)」ということを学びました。

他に、大井ふ頭の工事は、厳しい工程と、今まで経験がなかったことにチャレンジする仕事だったのでノウハウもなく一つ一つ下請会社さんや仲間に相談しながら進めなければいけない仕事でした。本当にこの案件は一つ一つが思うように進みませんでした(笑)問題が発生したり、ブロックを作るのに高さが違ったり。でも、神戸の仕事で学んだとおり「絶対に完成させる!完成させることができる!」ということを信じて一つ一つ解決させていきました。(今思っても、とても大変でしたが・・・笑)

いずれにせよ、仲間もいるし下請会社さんもいる。支えあうだけではなく、わからないことがあれば相談するし、教えてもらう。一つの現場を完成させるためには立場を超えてコミュニケーションをとることも必要なんですね。一つの現場をいろいろな人と協力し合って「完成させる」「作り上げる」ことは今ではこの仕事の醍醐味だと思っています。

周りの先輩や下請会社のみなさんにも育てて頂いています。

谷口さんの1年を振り返っていかがでしたか?

仕事は楽しいこともありましたが、大変なことももちろんありました。僕はルーズな性格だと思っていたのですが、少ししっかりしたかなと思っています。だらしなかったのがちょっとだけ改善してきたかなと・・・

池内さんからからみて新入社員の谷口さんはどのような印象でしたか?

谷口くんが入社したときは本当に驚きました。 「いまどきの若者は・・・」ってよく言うじゃないですか。まさしくそうだなと。でも一方で「自分が新人時代も先輩からこうやって見られていたのかな」とも思いました。

池内さんは谷口さんを育成することで何か学んだことはありますか?

もちろんありますよ! 谷口くんに伝えたはずだけど、できていないとき、「言い方悪かったかなー」とか「どう伝えたらいいだろう?」と思ったりします。日々反省と改善ですよ!それは後輩の育成だけではなく、今の現場も同じ。私にとってケーソンは初めてなので一から日々勉強です。

僕たちの仕事は「やらないといけない」仕事です。 誰かひとりが「今日はやる気がないから」と言って抜けるわけにもいかない。「責任」がある仕事です。常に「勉強」することもたくさんあります。実際手を動かして作業をするのは下請会社の方ということも現場によってはありますが、下請会社さんに気持ちよく動いてもらうように、工期納期通り進むように、安全に工事ができるように、常に目は光らせ、下請会社さんとコミュニケーションを円滑にとるようにしています。なので「コミュニケーション」は本当に大切です。

谷口さんはこの1年で「大きく変わった・成長した」のはどんな点ですか?

僕はもともとかなり人見知りでしたが、入社してから3つの現場を担当したのですが、かなり克服できました。最初は「人見知り」のせいと、覚えることがたくさんありすぎて先輩に「わからないことがあったら聞いておいで」と言われても何を聞いたらいいか、何が理解できていないかさえもわかりませんでした。頭の中を整理しながら歩いていたら、直属の先輩がいらっしゃるのにも気が付かず、挨拶もせず通り過ぎたこともありました(笑)

叱られましたか?

もちろんです(笑)でも、先輩や下請けの作業員さんたちとコミュニケーションをとれるようになってからは現場がとても楽しいです。「現場での楽しみ」を見つけた感じですね。

現場での楽しみとは?

最初は見たこともない重機が迫力満点でワクワクしていました。でも、今は「人」とのふれあいのほうが楽しいです。すごくよく喋っているけど内容は適当・・・(でも仕事はきっちり)な先輩や、話しかけられないオーラがあってとても怖そうな先輩・・・(でも話すととてもやさしい)先輩や、単純にしぐさが面白い先輩や・・・・

この一年間で本当にたくさんの人と出会えました。よく「社会人になったらいろんな人がいる」とは聞いていましたが、想像をはるかに超える数の方々と出会い、1つ1つがとても濃い出会いでした。

先輩に「お!きちんとできてるね」と言われたり、みんなが気づいていないところに自分が気付いて少し手直ししたのを見ていた先輩が「よく気づいたなー」と褒められたり、現場が終わってプロジェクトチームが解散になった際に「次会ったとき(次にプロジェクトが一緒になったとき)はもっと成長した姿をみせてくれよ!期待してるぞ!」と言われたりすると、本当にうれしいです!僕は「褒められて伸びるタイプ」なんです!

「教える」というのは難しいですね。日々改善。私も一緒に成長しています。

池内さんからみて今の谷口さんのお話はどうですか?

思っていた以上にいろいろ感じて、いろいろ考えているんですね!びっくりしました。僕の目の前を素通りしていったときもびっくりしましたけどね(笑)

2年目はいろんなことに体験してほしいと思っています。若いうちに体験した現場での一つ一つのことは、これから先、絶対活きてきます。彼の強みは「叱られても堪えないところ(笑)」というか「強さ」なんですが、そこを活かして、もっとどんどんコミュニケーションを先輩ととっていってほしいですし、もし何かに悩むことがあったら遠慮なく相談をしてほしいと思っています。

谷口さん、社会人2年目の豊富は?

フレンドリーで仕事がきちんとできる人になりたいです。後輩が入ってくるときにしっかり面倒がみられる人が理想です!朝の早起きが苦手なのですが、そんなことも言っていられないですね(笑

では最後に、谷口さん、今就職活動をしている学生へ一言お願いします

社会人になると、学生のときに比べて仕事で自由な時間は減ります。そこだけにフォーカスすると「窮屈そう」に感じるかもしれませんが、そこに変えがたい「人」との出会いがあります。もちろん今までもらったことがないくらいのお給料をもらえたりもしますが、本当に「人」が社会人としての「楽しみ」だと思います。